『ゲームの企画書 どんな子供でも遊べなければいけない』
著者:電ファミニコゲーマー編集部
出版:角川新書
2019年3月 発行
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『ゲームの企画書 どんな子供でも遊べなければいけない』
著者:電ファミニコゲーマー編集部
出版:角川新書
2019年3月 発行
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この本はすごく時代を感じる印象がありました。
取り上げる一つ目の内容は、「ゼビウス」を制作、開発した遠藤雅伸さん、ゲームフリークを創設、のちのポケットモンスターを作った田尻智さん、ゲームフリークの創設メンバーであるポケモンのキャラクターデザインを担当した杉森健さんのインタビューを取り上げたいと思います。
まず、時代がテレビゲームやスマホゲームではなくゲームセンターのことが多く書かれています。今では考えられないような時代だとすごく感じました。SNSのない時代、どう言った連絡の取り方だとかなどにも時代を感じ、それで私は、ゲームやメディア全体が進化したんだと痛感しました。
ゲームがドット絵と言う中で今ではスルスルと動く3Dや片手でできるゲームなどやりやすい、綺麗ななど、大きな差が生まれているのも進化したと言えると思います。
実際に、「ゼビウス」は、ドット絵且つ上スクロールで進んでいくゲームです。攻略情報が出回っていても、完全なクリアとは言うものはないと言われています。それをクリアしたという人が、うる星あんず(大堀康祐)さんという方が遠藤さんに行った一言。 「6時間プレイしてバグで飛んだ。これ以上進めないからクリアだ」 と言ったそうです。これには読んでいて想像を越える反応で私もびっくりしました。
クリアが難しいと言われたゲーム、不可能に近いゲームをクリアしたと聞けば、それは制作した遠藤さんも驚いたと思います。
今では制作している人なんて、考える余地もないようなゲーム業界でゲームセンターという場所で育ち人気を博したゲームを作った人にゲームセンタに行けば会えるなんて今ではありえないでしょう。その部分ですら時代をすごく印象づけます。
この「ゼビウス」と言うゲームでは当時デザインに対して、「起動戦士ガンダム」が人気を博していました。その際にカラーとして、赤・青・白の3色が定番のようでした。 ですが、「ゼビウス」では、カラーパレットが3色から8色に増えた事を皮切りに、多色化をグラデーョンに振り、立体感を見せるように作りました。そのようにして、グラフィックに力を入れたことにより、輝度変化をつけるようにしました。すると、奥行きがますようにグラフィックを取り入れました。
実際に敵が意志を持つようにプレイヤーに向かっていくようにする事で、プレイヤーは「壊れる」と言うように「敵が自分を見ている」と言う感じを出す重要性を教わったと杉森さんは答えています。 立体感を出す上で、長方形を8枚、台形と繰り返すように「飛んできている」と思わせる事で緊迫感を生み出すなど、特殊なグラフィックを使っています。
そういった、ゲームを作る過程を細かく丁寧に書かれていて、わかりやすく伝わる本棚と思います。実際に本を読んでみても、本のタイトル通りで企画書や当時、使っていたメモ書きなどが写真として添付されているので非常にわかりやすかったと思います。
次に、人気パーティーゲーム「桃太郎電鉄」を手がけてきたさくまあきらさんと桝田省治さんのインタビューを取り上げます。 2020年11月19日に販売しました。「桃太郎電鉄~昭和 平成 令和も定番!」が発売され、今、注目の作品で人気の高いゲームになります。私も、友達の家で、一度遊びましてとても楽しかったのを覚えています。簡単かつ障害物やイベントなどがあるすごろくゲームになっていて、お金をためてお店を買ったり、目的地に早く到着し、より多い収益を稼いで競う。パーティーゲームで大人から子供まで楽しめる作品になっています。
このインタビューには、企画書という物はあまりなく、実際に掲載もされていませんでしたが、さくまさんが人生で経験したことや工夫などが語られていたり、ゲーム以外の話までされていたのでたのしく読んでいました。
この本は、実際にゲームクリエイターになりたい。ゲームを作りたいと思う人に向けて有名な著名人の方の話を実際に対面して聞いているような実感があります。ためになる話などいっぱいありましたので是非お手にとってみてください。
ノベル&シナリオ専攻 2年 福嶋大樹