『流行ってるゲームは面白くない?』

 すでに少し前からこの傾向は表れ始めた。幅広いゲーム内コンフィグ。今や当たり前となった異なる環境のステージ。世界観の融合。キャラクターの萌え化。

インベーダーゲームはミニゲームとして収録され、MMORPG(大規模多人数同時参加型オンラインRPG)にはほぼ必ずカジノゲーム(ゲーム内通貨を賭けて行われるミニゲーム)が存在する。

最近では『世界のアソビ大全51』(2020/6 任天堂)という、ボードゲームをこれでもかというほど一つのゲームソフトに詰め込んだものも発売された。

 つまり抱き合わせ商法化が順調に進行しているのだ。そうすることで一つのゲームに多くの需要を集めることができる。 将来はこの世のあらゆるゲームが一つのゲームに統合されるような気までしている。

 しかし、仮にこの世のすべてのゲームが一つに統合されたとして、面白いと思うゲームを聞かれたときに、その巨大なゲームを答えるだろうか。 そうはならないはずだ。 それは人がゲームの総合的な面白さを評価できる規模には、決して大きくない限界があるからだと思っている。

 そしてその規模は人によっても異なるとも思う。 『ピンボール』のようなシンプルなゲームが好きな人もいれば、『スーパーマリオブラザーズ3』(1988/10 任天堂)みたいに、より複雑なゲームが好きな人もいるだろう。 そして『スーパーマリオブラザーズ3』が好きな人は、「1-1」だけよりも「マリオが登場する全ゲーム詰め合わせ」よりも、『スーパーマリオブラザーズ3』が好きなはずだ。

 私が長々と主張しているのは、「人によって面白いゲームは異なる」ということ。 みんな違う。だから世の中には、大きいものから小さいものまで、こんなにもいろんなゲームが存在している。

編集 ゲームプランナー専攻 1年 河本ワダチ

1
2