『ぼくをつくった50のゲームたち』
著者:麒麟 川島明
出版:文芸春秋
出版年月日:2020年9月16日
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『ぼくをつくった50のゲームたち』
著者:麒麟 川島明
出版:文芸春秋
出版年月日:2020年9月16日
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「あなたの人生を彩るゲームは何?」
題名の通り、まずはあなたのゲームに関する思い出を思い浮かべて欲しい。
何かしらのゲームをプレイしたことのある人ならば、思い出のゲームというものは少なからず存在するはずだ。初めて手にしたゲーム、友達や家族とプレイしたゲーム、熱中したゲーム……人によっていろいろなゲームが出てくるのではないだろうか。
ちなみに私にとっての思い出深いゲームはWiiの「New スーパーマリオブラザーズ Wii」である。DSを持つ妹と母と違って私は自分のゲームを持っていなかったので、Wiiとマリオを家族4人でプレイした時のはしゃぎようったらなかった。(そんなマリオも父への誕生日プレゼントだったので、私のソフトというわけにはいかなかったが…)
今回紹介する本である『ぼくをつくった50のゲームたち』も、お笑い芸人である麒麟・川島明さんのたくさんのゲームに関する思い出のエピソードが詰め込まれている。本というより、自分の人生を彩った50のゲームを紹介しながら少年期から芸人になるまでを追っているような作品である。
著者である川島明さんは私より年代が上であるため、紹介されているゲームは知らないものも多い。だが本作は、単純にゲームを紹介しているのではなく思い出と一緒に紹介されているため読みやすくなっている。ゲームのことを深く知るとか、本を読むというよりは日記なんかを見ているような…さらっと読めて楽しめる一冊だ。
中でも私が面白いと感じたのは「ドラゴンクエストⅣ」のゲームを紹介したエピソードである。私はあまりRPGをプレイしないので、ゲームの元ネタはそこまでわからない。だが、ゲームの呪文を叫びながら石を投げる、その勢いで度が過ぎた行動をする子供のテンションと元気の良さに思わず笑ってしまった。
私は元ネタを知らないものが多かったのでこういった楽しみ方にはなったが、読み手の年代によって、ゲームを懐かしんだり、自分もやったことがあると共感したり、子供特有の遊びの発想力に笑ってしまったり。様々な読み方になるはずだ。 ぜひ、あなただけの本の楽しみ方を見つけて読んでほしい。
ノベル&シナリオ専攻 1年 野水 聖来