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ギルドのようなゲーム会社『iMel』 《取材内容全公開版》

前に並ぶ4人が今回取材に応えてくださった。
左から高橋様、鳴神様、市川様、足立様。

Q1 iMelの名前の由来は何ですか?


高橋
iMel(アイメル)という社名の由来は二つあります。 一つ目はiPhoneの先頭の『i』から拝借しました。会社設立当時、盛んになってきていたiPhoneアプリ開発で盛り上げていくような会社にしたいとの想いからです。 二つ目はmelody(メロディー)です。堅苦しいだけでなくポップなイメージに。いくつもの音(力)を合わせ作品を完成させたい気持ちから付けました。


Q2 iMelのように開発に徹する会社は珍しいと思うのですが、なぜこのような事業を展開するに至ったのかをお聞かせください。


高橋
一言で申し上げると、私の趣味ですね。大学生のときに私自身が趣味でゲームを作っていました。オンライン上でゲームを作るのが好きでしたので、都度ネットで知り合った人と声をかけあい担当などを決めて、わいわいとやっていました。

インタビュアー
サークルみたいな感じでしょうか?

高橋
そうですそうです。完全にそれですね。方々の同人サークルと呼ばれる任意団体で活動をしていて。ところがだんだん、「企業のゲーム作る仕事を少し手伝ってくれ」といったヘルプの話が増えていきました。で、増えた仕事と出会った方々の延長に今のiMelがあるという感じです。

インタビュアー
では、そのころにはすでにiMelの形はあったということですか?

高橋
組織的に動いてはいませんでしたが、小規模での制作体制と言う意味ではその時点である程度確立されていましたね。そして、ちょうどそのころ(2008年)日本でiPhone 3Gが発売されました。

インタビュアー
先ほどもおっしゃられていましたね。

高橋
はい。大学のツテでiPhoneアプリ開発のバイトをしていたらアイデアが浮かんできて。iPhoneアプリでアドベンチャーゲームを作ったら海外の人も含めて多くの人が見てくれるかなと。

インタビュアー
現在アドベンチャーゲームを制作しているiMelの発端みたいなものですね。

高橋
そう言えなくもないですね。ただ、アドベンチャーゲームを作るにしても基盤となるゲームエンジンがないと効率的な制作ができません。その時に偶然見つけたのが『Artemis Engine』です。

インタビュアー
(手元の資料を見て)WindowsとiOSとAndroidの3種に対応しているゲームエンジンですか。
※2020年1月現在、Artemis EngineはWindows/iOS/Android/PS Vita/PS 4/Switch/Webブラウザに対応しています。

高橋
当時のArtemis EngineはWindows・iPhone OSの2種のみの対応でした。しかし、そもそも当時はWindows向けのアドベンチャーゲーム用エンジンはたくさんあったもののiPhone用のゲームエンジンは珍しいものでした。思い切ってArtemis Engineの作者に連絡を取って話してみたら意気投合して……。私は当時、東北に住んでいましたが1ヶ月に1回くらいエンジン作者が住む東京へ通うような生活をしていましたね。

インタビュアー
それは、ずいぶん急に仲が進展しましたね。

高橋
世話好きの方でしたから。でも友達というよりは、私は弟子みたいなものでした。技術的な面での指導もしてくださったので。
少し話がそれてしまいましたが、そのおかげもあってゲームエンジンを使えるようになりました。本当、感謝しかないです。
とまあ、ここまでは大学生でやってきた趣味の延長線上にあったことですが、アプリ開発を続けるとお金のやり取りや人付き合いも増えていきました。そこで組織化してやっていかなければならないなと思い作ったのが、このiMelですね。